セツナイロ




校門をくぐる。


登校してくる生徒で賑わうそこは、あたしたちの登場に静まりかえった。




唖然としてあたしたちを見つめるそのたくさんの瞳。

その視線は鋭い針のようにチクリチクリと突き刺さった。



目が合う。

途端に逸らされた。


でもあたしの頭の中にはその表情が強く焼き付いたように思えた。





ルナは睨んでいた



あたしを睨んでいた





憎しみに満ちた瞳で



悲しみに満ちた瞳で



なのにどこか安心したような瞳で…





ブレザーの胸元を力を込めて握った。

胸元を掴むあたしの右手を取り、ユウくんは歩き出した。



いつものポーカーフェイスで。




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