私の可愛い小悪魔BOY


「ねぇっ!拓海くんっ」


河原は俺の腕を揺さぶる。

俺はできるだけ優しくしゃべる。


「あのさ…彼女とは別れないよ」

「え…」


河原の表情が固まる。

本気でビックリしてる顔だ。

どんだけモテてるんだよ…河原。


「どうして…どうして…?」

「…ごめんな」


ポツ…ポツ…と雨が降り始める。

河原は俺に顔を近づける。


「拓海くん…」

「河原っ」


キスしようとする河原に
イラついて大声を上げる。

河原の顔色は真っ青だった。


「信じられない…」


河原はフラフラしながらも
俺の腕をしっかりと握った。

< 150 / 209 >

この作品をシェア

pagetop