私の可愛い小悪魔BOY
「ねぇっ!拓海くんっ」
河原は俺の腕を揺さぶる。
俺はできるだけ優しくしゃべる。
「あのさ…彼女とは別れないよ」
「え…」
河原の表情が固まる。
本気でビックリしてる顔だ。
どんだけモテてるんだよ…河原。
「どうして…どうして…?」
「…ごめんな」
ポツ…ポツ…と雨が降り始める。
河原は俺に顔を近づける。
「拓海くん…」
「河原っ」
キスしようとする河原に
イラついて大声を上げる。
河原の顔色は真っ青だった。
「信じられない…」
河原はフラフラしながらも
俺の腕をしっかりと握った。