【長編】好きって言って



あたしをこれ以上ないくらいに優しく扱ってくれて。




もっと深く触れてしまいたくなるキス。




離れた唇から漏れる吐息が熱くて、あたしは恥ずかしさのせいで頭がくらくらした。




自分の力で座る事もできなくなってしまったあたしを耀は優しく抱きしめた。




「芽衣……俺芽衣が望む事なら何でもするよ」




優しく囁いてあたしの頭を撫でる。




耀は頭を撫でるのが癖だ。




あたしはこうやってあたしの頭を優しく撫でてくれる耀の手が好き。




骨っぽくて。




大きくて。




温かくて。




安心できる。




それは耀の手だからなの。




耀の手だから安心できるの。




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