~Snow White~『一巻』
席に戻って私は


「美春さんから聞きました。
今日のこのプレゼントは
佐藤さんからだって・・・・・。
ありがとうございます。
でも……
こんなにしていただいたら……
どうお返ししていいのか……
私はお金も持ってないし……」



「今、聡とも話していたんだ。
雪湖ちゃん、とても似合ってるって。
アドバイザーの美春さんも
すごいなって。
私がプレゼントしたかっただけだし
気を使わないでいいんだよ。」


「でも・・・」



「私には、昔妹がいてね・・・
死んでしまったんだけど・・・
この間、久しぶりにこっちにきて
お墓参りしてきたんだ。
それで妹を思い出してた時
聡から君の話しを聞いて・・・・さ。
自己満足なんだけど・・・・
付き合ってくれてありがとうね。」



「そうなんですか・・・」


悲しそうな表情に
自分と同じだなって思った。
< 211 / 323 >

この作品をシェア

pagetop