だって、愛してる



「…何十年後の話?」
「もしかしたら明日かも」
「それは絶対ない」
「ほな、一緒に待と」
「それこそ気が遠いよ」



「何十年かかっても、
 年寄りになるまで、一緒にいよ」




いつか、きっと遠い遠い未来。


待ちくたびれてしまいそうな程、
長いこの先でも。


今みたいにこの人と手を繋いでいられれば、
それは少しも苦になんてならない気がした。



だったら宇宙旅行も悪くないかもしれない。






月に二人で足を着いて、
二人で作った不細工な旗を立てよう。

ほら、アポロみたいに。



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