─不良が愛した女の子─

瑠威side




俺は莢架が疲れているのを知っていた。



だから抱っこしたら
スッと莢架は眠りに落ちた。



最近わかったこと。



莢架は誰にも入られないように
自分の心に一本の線を引いている。



だけど人がいると落ち着く。



だから抱っこしたり
髪を撫でたりすることで
安心を得る莢架は
人を必要としているのに
軽蔑されるのが怖くて気を許さない。












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