オサナナジミ


『なんでそんなわかるの?電車通学?』


「まーそれもあるけど、俺記憶力いいから♪」


『あぁそうですか。でもすごいよ!アタシこれで胡桃が答えてたら負けてたもん』


「そうそう。無駄にいいよね。記憶力」


「無駄ってなんだよ。役にたつじゃん!電車乗るときとか」


「わかんなくても、どこにでも書いてあるじゃん!」


あらら。


喧嘩になっちゃった。


まぁ止めないけど。


とゆーか止められないけど。


そうしてるうちに、ごはんがきた。


結局ゲームは途中で終わっちゃったけど。


食べてるとき人はなぜか無口になる。


未だになぜかわからない。


唯一話したのは、健人のカレーが辛くなかったということくらい。


と言っても健人が1人で喋ってただけだけど。


代金を払い、海の家を出た。


少し休んで、アタシは健人と一緒に海に入りにいった。


さっきはアタシらが荷物番だったから、今度は反対。


水は胡桃が言った通り冷たかった。


それこそ鳥肌が立つくらいに。


とても水遊びという気にはなれず、沖でぷかぷか浮かんでいた。


健人となんか海について語りながら。


なんか知らないけど、サメの歯でネックレスを作りたいとかクラゲを飼いたいとかこのまま潜ったらどうなるんだろうとか。


まぁそれには『本当に潜ってみる?』とか言って押すしぐさをしたけど


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