オサナナジミ


その後会話はなく、何事もなかったように別れた


『ただいまー』


「おかえり。どうだった?お母さんも行きたかったな」


残念そうな顔でアタシをみてくる


『楽しかったよ。これお母さんにお土産!』


何買ったらいいかわかんなくて、地方限定のストラップとクッキーを買ってきた


「あら可愛い♪サーフィンしてる」


自分のケータイにつけ、そそくさといってしまった


アタシは4日ぶりに部屋に入った


『んー懐かしくもないけど久しぶり』


なんて変な1人ごとを言ってベッドに寝転がる


思い出すのは海じゃなくさっきの健人の言葉


奇跡とか運命とか健人の口から初めて聞いた


-♪♪♪


ケータイが鳴ってる


起き上がるの面倒くさいな・・


おうちゃくして寝たままバッグからケータイを取り出す


[着信:純]


純?


『はーい』


「未穂?純だけど、旅行行ってたんだって?」


なんで知ってんの?


『そうだよ~今帰ってきた』


「じゃあおかえり。どこ行ったの?」


『ただいま。海だよ!水冷たかったけど、楽しかったよ』
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