LoveMission


カチャンと鍵を開ける音

私は息を飲んで、開こうとしているドアをジッと見つめた

やがて開くドアから中に入って来たのは30代後半位の眼鏡をかけた男の人

あまり背は高くないが威圧感を感じた。

その後ろにはガタイの良い2メートル位はありそうな大きな男の人
ギロッと睨む様な目が気味悪い

2人はゆっくりと私の方へ歩み寄ってきた。

私は思わず身構える



前を歩く男は不敵に笑い話しだす。



「ようこそ我屋敷へ、笹森雫さん。
…って大したお構いは出来ないんですがね。」



そう言って1人クククッと笑う眼鏡男の顔は笑っていない。

それどころか、細い深緑色のフレームにはめ込まれたレンズの奥の瞳からは恐怖まで感じた。


この男が"Z"なんだろうか?


同じ組織の中にこんな顔で笑う人が居たのかと思うだけで悪寒が走る



真直ぐに睨み上げる私を挑発する様に彼は私を見下ろしていた。





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