LoveMission


今ならイケる気がした。


自分の中での確信を確かめたくて


私は荷物を持って


"D"が居るであろう場所へ向う。



管理棟のはずれ


数学科室



ドアの前で立ち止まり深呼吸をしてノックする



コンコン…



「はい…どうぞ。」



スグに聞える返事。



私はドアを開け中に入った。
先生1人1人に割り振られた小部屋

デスクワークをしている後ろ姿



「先生って先生っぽくないですね。」


「…そうか?」



イスごと私の方にクルッと向いて、不敵な笑顔で言う


この声やっぱりそう



「先生…」



言いかけた時



「よくあの2人、2人で帰らせたな。」



そう言って笑った。

今度は優しい顔で笑いかける。





< 37 / 204 >

この作品をシェア

pagetop