恋せよ乙女
いつも欠かさず、朝早くここに会いに来るのに、今日は病院のせいで来ることができなかったから。
変に思ってあたしを探してくれてた、なんて考えるのは、やっぱり少し自惚れすぎかもしれない。
「あはは。すみません、冗談です。少し調子に乗りました。」
小さく笑ってそう言えば、再びあわせられた視線に、思わず言葉が詰まる。
そして静かに、ゆっくりと氷室さんから言葉が紡がれた。
「…そうだよ。」
「へ?」
「へ?じゃなくて。僕はキミを、ずっと探してた。」
その言葉に、さらにまた熱が上がったのは確実。
っていうか。
自分で聞いたくせに、その事実がイマイチ信じられない。