初恋の味はどんな味?
あ……死ぬ間際になると好きな人の声が聞こえるって言ってたような……。



「坂中サン?大丈夫?」



手が両肩を掴む。



「いや、やめて!!!まだ死にたくないよ!!!」



手を振りほどこうともがく。



「坂中サン!!!俺だよ、黒木だよ!!!!」



その声を聞くと、私は暴れるのをやめた。



「く…ろきくん……?」



顔をあげると、目の前に黒木君の心配そうな顔があった。
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