初恋の味はどんな味?
「アハハッ、ごめんね。」



少しおどけて謝る黒木君。


「そーいえば、なんでこんな遅い時間に学校にきたの?忘れ物?」



「あぁ…まぁ、そうかな?」



なぜ疑問形?



それに黒木君の笑顔は少し怪しげだった。



「忘れ物なら教室まで取りに行かないとね。」



そう言った後、すぐに後悔した。



黒木君が教室に行ってしまえば私は一人でこの暗い廊下を歩かなくてはいけない。



さっきの事件?から一人で夜の廊下を歩くことなど到底できない。
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