Dear my treasure
train
いつものように、電車に乗っている。
たまに、こんなこと、考えてみる。
「なんで私はここでこうしているんだろう」
地下鉄のあっても意味を成さないような窓には、いつものように暗い機械のようなものしか見えない。
私はそんな窓に向かって鞄を両手でぶらさげて立っている。
外が暗いせいで、自分の顔が窓にうつっている。
ため息が出た。
なんでとか、理由はない
ただ、なぜかため息をつきたくなった。
ため息をすると、何だか優しい気持ちになれるのは私だけだろうか?
意味の無いことを考えていると、じきに私の家がある駅に着く。
電車が止まって、自分と一緒にたくさんの人々が電車の扉からあふれ出る。
その人達に負けまいと、一生懸命になっていると、さっき考えていたことなんて忘れていることに気が付く。
「まぁ、いいか」
それが私の答え。
あいまいでいいんだ。
いつか、何かを決めるときがくるだろう。
その日まで、
曖昧で。