いじめっこのいじめ方
一人じゃない。


クラス中が敵でも味方をしてくれる人がいる。


嬉しくて、すごく嬉しくて。


下を向いて声を押し殺して泣いた。


自然に涙が出た。


キーン


ベルが鳴った。


この音が鳴り終わる時、何がおこるか分からない。


もう、授業は終わったのだから…。


あっ…、紙、回してない。


とゆうか、回わせるはずがない。


後ろはゆうなのだから…。


『紙回ったぁ?』


やっぱり、ゆうが回したんだ。


『あれさぁ?帰ってきてないんだけど。』


『まじでー?ねぇ、まわってきたよね?』


『きたー』


『うちらもまわってるー、誰だし…。』


わたしは、そっと紙をバックに押し込んだ。


バレませんように…。


『掃除だぞー、早くいけー!』


先生のこの言葉に、ゆう達はあきらめて行ったようだ。


でも掃除か…。


サボろうかな…。
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