いじめっこのいじめ方
次の日、一時限目体育。


『はい、二人組作って~』


えぇ?女子は奇数なのにっ


周りはどんどん二人組をつくる。


ゆうに話し掛けてみようとしたが既に他の子と組んでいる。

慌ててる間にわたしだけが立っている状態だった。


この空気は不味い。

どうしよう。


そう思っていると一人の声が聞こえた。


『夏実♪組も?』


ゆうだった。


「でも…。」


そういうとゆうと組んでいるみつあみ子が微笑んで『三人で組も』と言った。


自然に表情が明るくなった。


そしてゆうが、『先生!ここ、三人で組みます!』と言った。


「ありがとねっ」


二人は微笑んだ。


この二人と仲良くしよう、本当にいい子なんだなぁ…。


わたしはそう思っていた。
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