純白の翼

みるみるうちに、彼女の表情が強張っていく。
慌てて木から下りようとしたようだが、少女はバランスを崩し、見事に落ちた。
「ぎゃっ…」
思わず口から声を漏らす。

彼女が落下したのは、僕の上だった。
口の中に、土が入る。苦くて不快感がある。
額を思い切り打ち付けたらしく、ひりひりするが、そんなことは対して問題じゃない。

今の問題は。
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