SKY
「はよぅ家入れや。そんなんじゃ風邪引くで」


麗奈は俺の背中叩いて言ったんじゃ。


「男は理由なくても喧嘩出来ていいのぅ~」


「お前かて喧嘩上等やんけ!」


「うちはな。守るものが目の前に無いと喧嘩せーへんわ。まぁ。バカをしばくのは別やけどな!」


そやな。いつも自分より仲間優先やな麗奈は。


・・・


バカをしばくって俺の事やんけ(笑)


「サトシ君も何してるん?風邪引くで。はよ入りや~」


サトシはしばらく地面に座り込んでたんや。


「しゃーないな・・・」


麗奈はそう言ってサトシの元へ手を貸しに行ったんや。


「ほら。手を貸そうか?」


麗奈にそう言われてもうんともすんとも言わんサトシ。


しまいには麗奈はサトシの前にしゃがみ込んでサトシの顔を覗き込んだんや。


「何や?雨か?それとも痛くて泣いてるんか?」


サトシは俯いたままやった。


「痛いのぅ・・・。心が痛いのぅ・・・」


サトシは麗奈にそう言ってたんや。


「何や?精神的に春磨にやられたんか(笑)サトシ君も弱いのぅ」


「俺はなぁ・・・ガラスみたいにもろい心の持ち主やねん」


「そかぁ。繊細やなぁ。見かけによらんで(笑)」


そう言ってまたサトシを覗き込む麗奈。


そん時な・・・サトシは麗奈にキスしよったんじゃ。





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