お前は俺の予約済み!!
全部…全部…俺の……せいだ。



焦る気持ちを抑えながら、



『教えてくれて…話してくれてさ、ありがとう…』



隣に座る女の子にお礼を言い終えると、



俺は携帯を片手に立ち上がった。



まずは確かめねぇと…そう思った。



『あたし…ありすに気づいてほしいんです…そんなことして、人を困らせても、南沢先輩の気持ちは手に入らないし、ありすが惨めになるだけだって……』



ベンチに座ったまま、俺を見上げるその子の目は、



決して、友達を裏切ろうとして、



俺に話をしたのではないことが、にじみ出ているようだった。
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