お前は俺の予約済み!!
放課後になると、篤司と勇次達と一緒に、



俺はくだらない話に盛り上がり、笑いながら、



廊下を歩きラクビー部の部室へと向った。



俺の通うこの学校は敷地面積がわりと広く、



そのため生徒の数も多い。



俺は生徒会の会長なんてのをやってるから、



だいたいの奴には顔を知られていることになるけど、



俺はあまり他の奴の顔や名前をいちいち覚えてなんかいない。



『見て見てっ!南沢先輩だ!カッコイイ~~♪』



『ねぇ、こっち来て!南沢先輩がいるよ!』



また今日もいつも聞き慣れちまったような会話が聞こえ、



勇次が俺をからかうように、



ニヤつきながら、声のするほうへ振り向いた。



『ねぇ!ありす!早く来ないと、南沢先輩が通り過ぎちゃうってばぁ!』



……ありす?



その甲高い声が呼んだ名前に、



微かに動揺した俺の反応に、



篤司はどうやら気づいたようだ。
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