お前は俺の予約済み!!
話したいこと、伝えたいことを、



全て言葉にするのは難しい。



俺がそれを知ったのは、



瑠璃を好きになってからだ。



俺はこんなにも人を愛することが出来る…ということも知った。



正面からきちんと向き合いたいと思う存在も、



俺には瑠璃だけしかいないかもしれない。



共働きで忙しい両親とはガキの頃からずっとすれ違いの毎日だし、



上辺だけの付き合いで固めた今の学校での人間関係は、



表面上の俺が作り上げた「作り物」にすぎない。



俺はシャワーを浴びながら、



無意識にそんなことを考えていた。
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