詩集:砂夢

9

 
途切れ途切れになる思い出

大好きな人の匂いも

大切で仕方ないのに






この手に包んで

ずっと守っていたいのに


手はゆっくりと 離れていく







そこにあるのは

浮かび上がらない想い



目を瞑っても見えない夢

甘えても届かない声


もらえない温もりに 焦がれた

 
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