かんけりっ!
★最終章 【終者】

触手の季節




★ ★ ★


「触手の、季節だね」


僕の目の前の席に逆向きに座る女生徒。


茜子がそんな最高にファンキーな事を呟いたが僕はシカトする事にした。


ていうかなんだその触手の季節って。


「知らないの?もうすぐ発売なんだよ。『触手の季節』」


あぁ。なんだ。またいつものエロゲーの話か。


「ふふ。今回の触手はスゴいよ?」


いや、学校で触手触手と騒ぐお前の方が遥かにスゴいよ。


なんだったら僕の知り合いだと思われたくないくらいスゴいよ。


むしろキモイ。


「今回はなんとヒロインが触手なんだよ!?」


どうしよう。クソゲーの予感しかしない。


ヒロインが触手ってゲームとして成り立つのか?


企画段階でそれについては不安視しなかったのか?


< 159 / 358 >

この作品をシェア

pagetop