かんけりっ!

桃東。葡萄園。梨乃原。柿宮。神奈河。




★ ★ ★


その日の放課後。


ニコニコと満面の笑みを浮かべた桃東先輩が今日もまたやって来た。


「行くよ部活。今日は梨乃原に君を紹介しなくちゃならないからね」


そう言って、わかっちゃいたけど僕の意志なんて反映されるわけもなく連れ去られ。


で、今僕は中庭にいる訳なのだが。


「えと、フランシア先輩。一体何をしているんですか?」


フランシア先輩はどういう訳か中庭の一辺。大木の近くに園芸用のシャベルで穴を掘っていた。


「修練」


「修、練?」


白く細やかなガラス細工のような手は土で黒く汚れている。


そんなにしてまでする修練って一体。


「これは、土遁の術」


「桃東先輩たいへんです。フランシア先輩が重傷です!!」


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