手のひらに、桜
何それ・・
私は、もう一度心の中で呟く
昨日、紹介してって言ったら、
いきなり機嫌が悪くなったくせに――
今日は、龍見先輩を紹介するために
交渉してるだなんて・・
そんなに必死にして欲しいわけでもなかった
ただ、友達に頼まれただけだし・・
それに、昼休みまで交渉するなんて――
――そんなに必死にならなくていいのに
それから、私は慌てた
これだと、私が先輩を待ってるみたいじゃない!!
そんなんじゃないのに・・