ポケットの恋
11
幸日が玄関の扉を開けたのは、真実が三度目のチャイムを鳴らした時だった。
「真実ちゃん…」
「なにやってんのよ、あんたはー…なんで学校来ないの。メールにも返事ないし。電話も。連絡もよこさないし」
「いっ…いっぺんに言わないで…」
息をつく暇もなくまくし立てた真実に、幸日は首をすくめた。
「言うでしょ!普通!どんだけ心配したと思ってんの!」
「ごごごごめんねっ」
幸日は泣きそうな顔で抱き着くように手をのばした。
「もういいから。中入れて」
幸日の頭をぐりぐりしながら、真実ばふっと笑う。
慌てて幸日は真実を部屋に入れた。
「何か飲む?真実ちゃん」
「いい。そんなことよりこれ」
幸日のベッドに座りながら、真実は鞄を探って財布を取り出した。「何?」
目の前に出された遊園地のチケットを見て、幸日は不思議そうな声を出す。
「遊園地のチケット!手に入れたから。行こ?」
「遊園地?」
幸日は繰り返して、チケットを手にとった。
その顔がすぐに輝く。
「これ!新しくできたとこじゃん!映画とかのアトラクションいっぱいあるやつ!!なんかかなりチケットとるの大変なんだよね!?真実ちゃんどうやったの!?」
「真実ちゃん…」
「なにやってんのよ、あんたはー…なんで学校来ないの。メールにも返事ないし。電話も。連絡もよこさないし」
「いっ…いっぺんに言わないで…」
息をつく暇もなくまくし立てた真実に、幸日は首をすくめた。
「言うでしょ!普通!どんだけ心配したと思ってんの!」
「ごごごごめんねっ」
幸日は泣きそうな顔で抱き着くように手をのばした。
「もういいから。中入れて」
幸日の頭をぐりぐりしながら、真実ばふっと笑う。
慌てて幸日は真実を部屋に入れた。
「何か飲む?真実ちゃん」
「いい。そんなことよりこれ」
幸日のベッドに座りながら、真実は鞄を探って財布を取り出した。「何?」
目の前に出された遊園地のチケットを見て、幸日は不思議そうな声を出す。
「遊園地のチケット!手に入れたから。行こ?」
「遊園地?」
幸日は繰り返して、チケットを手にとった。
その顔がすぐに輝く。
「これ!新しくできたとこじゃん!映画とかのアトラクションいっぱいあるやつ!!なんかかなりチケットとるの大変なんだよね!?真実ちゃんどうやったの!?」