夜  話  
そこまで語って口を閉じ、言葉を紡ぐのを止めた皎に、わたしは尋ねました。


「それから………?」


ユウはどうなったのでしょう。そして女神さまは?


「……………願いの叶ったユウはそれから祖国の為に尽くした。………兄神様の統べる昼間の世界では。」


言葉を選びながら皎は答えてくれます。


「……それなら、夜は?」


重ねてそう尋ねるわたしに、皎は少し笑ったようでした。


「……死ぬまで、ずっと。
月を見上げては、一晩中女神さまへの想いを語り、綴り、吟じていた。
………夜毎、夜毎に。」
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