夜  話  
その言葉に素直に頷きながら、わたしは皎の隣へと腰かけました。


正直、最近のわたしは少し重くなった自分の身体をもて余していて、長い間立っているとすぐに座り込みたくなるのでした。


皎は、そんなわたしの肩を抱いた指先をわたしの髪に絡めて玩びながら囁きます。


「そんなに疲れているのを忘れるほど、何に心を奪われていた?」


尋ねる皎の声に、何故だか『俺の訪れにも気付かないぐらいに』と、いう言葉が重なって聞こえて、わたしはつい笑みを浮かべてしまいました。
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