聖夜聖戦!
「マカのあの強い『気』は、カノンさん譲りなんですよ。ただカノンさんは物を媒体にしなければ、その力は使えません。マカみたいに自身で戦う力を持たない方なんですよ」

「ソウマさん。なら、マカは物を媒体にして、力を使うことができるんですか?」

マミヤの問いかけにソウマは両腕を組み、しばらく考えた。

「そうですね…。まあマカ自身が触れているものにならば、可能でしょうが…。マカは逆に、『気』をずっと物にためることはできません。入れてもすぐに、消え去ってしまうみたいですからね」

「へぇ。母娘でも、そういうところに違いがでるんだ」

「そこはまた、マサキさんの力が関係してくるんですよ、ハズミ。私達、血族は決して血縁者からは無関係ではいられませんからね」

ソウマが苦笑して言った言葉に、ルナとヒミカの顔が苦しげに歪んだ。

「あっ、そうだ! セツカのことなんだけどさ」

「はい? セツカがまた何かしました?」

「セツカって、マカの甥なんだろう?」

「ええ」

「じゃあマカの兄貴が姉貴が…」

「うっさいわっ!」

バシンッ!

「あがっ!」

マカのケータイが、ハズミの後頭部に直撃した。

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