幼馴染みが担任になったら【番外編】
というわけで、親が留守、しかも泊まりだなんて、あたし達にはまさに天国!パラダイス!!
今日はあたし、バイトも午前中だけだし、お昼からは自慢料理をたんまり作ろうかと………ふっふっふっ……
「楓、ちゃんと戸締りして寝るのよ」
「はいはい」
「夜遊びするなよ」
「しません、しません」
「何かあったら、電話ちょうだいね?」
「わかった、わかった」
大丈夫だって、用心棒はちゃんと居るからさ♪
決して耀太が泊まりに来ることは悟られないよう、気を抜くと緩んでしまう顔を引き締めながら、
「もう、あたしの心配はいいから、早く行っておいでよ。バスに乗り遅れるよ?」
まだ若干不安顔の2人を、無理矢理玄関から追い出す。
「いってらっしゃ〜い!!ごゆっくり〜〜!!」
「ああ、そうだわ。食器棚の引き出しに、お手紙書いておいたから、読んでね?」
「うんうん、わかったから……」
「あとね…」
まだ何か言いたそうな母親を、これでもかってくらい、ブンブン手を振って追い払った。
「気をつけて〜〜〜」
明日家に帰った時は、娘はちょっと大人になってるけど、ビックリしないでね?
………な〜んちゃって///
この時のあたしは、相当浮かれていたんだと思う。
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