そして秘密の〜番外編〜
「妹の美雪よ」

母さんは自分の陰に隠れている女の子を、軽く前に促し、俺に紹介した。

俺が挨拶しようとしたら、すぐにまた母さんの陰に隠れてしまった。



人見知り、するのかな?

俺はその子が怖がらないように、ちょっと腰をかがめて、母さんの陰を覗き込んで言った。



「こんにちは、真佐志です。妹が居たなんて知らなかったから、嬉しいなぁ。『お兄ちゃん』って呼んでくれるかな?」



その言葉にピクッと反応して、その子はおどおどと顔を見せてくれた。

「お、兄、ちゃん?」



うわっ、可愛い!

< 145 / 502 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop