そして秘密の〜番外編〜
『ウルウル瞳攻撃』ではなかったけど、『頑固な駄々っ子攻撃』をどうしたらいいものか……。



ちょっと思案していたけど、俺はハッとした。



美雪は、決して自己中な人間では無い。

誰かに心配を掛けてまで、自分の我を通す事はしない。

常に他人を思い遣れる、優しい性格だ。



ただ俺の本音を話せばいいんだ。

きっと我慢はするだろうけど、理解してくれる。



思わず笑みが零れると、美雪が気配を察したのか顔を上げた。



「なぁ、美雪。俺だって、本当はおまえを帰したくないし、ずっとこうしていたいよ?」



誰の目も気にせず、ずっとこうしていられたら、どんなにか幸せだろうか……。


< 295 / 502 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop