そして秘密の〜番外編〜
美雪は小さく頷いた。

それからちょっと視線をそらし、考え込んでいる。



分かってくれるよな?

今は一緒にずっと居られなくても、いつかずっと居られるようになったら……その時は、ずっと傍に居て離さないから……。



ん?

美雪の表情が、急に変わった。

何か決心したような、力強い意志を感じさせる顔。



「今日は、もう帰る」

そう言うと、美雪はイスから立ち上がった。



きっと美雪なりに考えて、自分を納得させたんだろう。

もしかしたら、俺の立場や俺の気持ちを考えてくれたのかもしれない。

< 297 / 502 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop