シルバーブラッド 眠らぬ夜に
何度かふっと意識が消えかけて、その何度目かに、体に染み込んでくる寒さに揺り起こされた。
 
『寝たら死ぬぞ。

だな』
 
浩之は眠ることをあきらめた。
 
寒さが体にしみこんで来たので、歩いて体を暖めることにした。
 
アスファルトの道路に飛び上がる。

静かな月明かりの中を、微かな足音を響かせて歩く。

見上げると、星がいつもよりたくさん瞬いていた。
 
小学校のとき習ったせいか、オリオン座だけは、ろくに探さなくても目に飛び込んでくる。

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