俺様VSド田舎娘
それから私たちは、受験する教室に案内された。
「うう…。緊張してきた…」
同じ受験室の子を見てみると、とても頭の良さそうな子たちばっかりだった。
「あー…。どうしよう…」
私はさっきから落ち着きもなくソワソワしていた。
「何ソワソワしてんの…」
前の席に座っていたくーちゃんが振り返った。
「き…き…んちょう…して…てててっ手が震えてきた…」
私は半泣きでそう言った。
そんな私をみてくーちゃんは、「ふぅ…。」と溜め息を吐いた。
「沙菜なら大丈夫!!絶対受かるよ。昨日あんなに頑張ったじゃん。ね?」
そう言って私の手を包み込むように握ってくれた。
「私も頑張るからさ、沙菜も頑張って?」
「…うん!!」
くーちゃんの励ましで、私の手の震えも止まったし、緊張もほぐれた。
よし。
頑張るぞーっ!!!!
しばらくして、試験監督の先生もやってきた。
「それでは、始めてください」
そして私の高校受験は始まった