俺様VSド田舎娘
その日の夜。
私たちはそれぞれ親に無事受験が終わったことを電話で告げた。
「…うん。じゃあね、お母さん」
ガチャン
「ふー…」
「沙菜、電話終わった?」
「あ、うん!!くーちゃんも?」
私たちは今、電話をするためにホテルのロビーに来ていた。
「うん、終わった!…それにしても…そろそろ高校生なんだからさ、携帯くらいほしいよね…」
「確かに…」
……そう。
私たちが住んでいたのは、ホントにド田舎で…
携帯ショップやデパートなんて車で3時間はしないとなかった。
だから、いつも電話は家の電話。
…まあ、今日みたいな時は公衆電話だけど。
「まあ、私たちの方じゃ携帯持ってる方が珍しいよね」
「そうだね…笑」