俺様VSド田舎娘
ガサガサ
ビリッびり…
「………。…あぁあぁぁあぁあ!!!!!!!!!」
プレゼントの包装をビリビリに破って中身を取り出した瞬間、私は絶叫した。
「けけっけっけーっ!!!!携帯ーーー!?!?!?」
中には携帯が入っていた。
「ハッハッハー。びっくりしただろー」
お父さんが得意げに笑う。
「なんでー!?なんでなんでーい!!なんで携帯がここにあるのーーー!?!?!?」
私は携帯を触らずに、じっと凝視した。
「沙菜の合格が分かった瞬間、車を飛ばして久美ちゃんのパパと買って来たんだぞー」
お父さんが高らかに笑う。
「くーちゃんパパも?」
「多分、今頃渡してるんじゃないか?」
くーちゃんも私も…
携帯デビュー!?!?!?
…うれしいいいいいいい…!!!!
「沙菜、寮に入ったらこの携帯でちゃんと家に電話するんだぞ。」
「…うん!!!!!」
私は携帯を箱から取り出した。
そして、再び凝視した。
私の携帯……
私だけの…
携帯ーーーっ♪
急に嬉しさが込み上げて、私は携帯を抱き締めた。
明日くーちゃんとアドレス交換しよーっと♪
寝る前。
私はそんな事を考えながら熟睡した。