冷たい風に打たれて
「そっか。今まで独りで頑張ったね。」
水樹は風華の横に座りながら手を優しく握る
「でも、涙はストレス物質も一緒に出すから、泣きたい時に我慢をしたらいけないよ。余計に苦しくなるからね。」
「うん。ごめんね水樹。水樹には関係ないのに、こんな話…。」
「だから!関係なくない!友達なんだからさ!」
「うん。ごめん。水樹。」
「それに、ごめんじゃなくて、ありがとう。だよ!」
水樹はにっと笑う
「ありがとう。水樹。」
風華は水樹の言葉に自分が癒されるのを感じた
ゆっくりと
閉ざした心が
水樹には
開いてゆくのを