冷たい風に打たれて


「そっか。今まで独りで頑張ったね。」

水樹は風華の横に座りながら手を優しく握る



「でも、涙はストレス物質も一緒に出すから、泣きたい時に我慢をしたらいけないよ。余計に苦しくなるからね。」


「うん。ごめんね水樹。水樹には関係ないのに、こんな話…。」


「だから!関係なくない!友達なんだからさ!」


「うん。ごめん。水樹。」



「それに、ごめんじゃなくて、ありがとう。だよ!」


水樹はにっと笑う


「ありがとう。水樹。」


風華は水樹の言葉に自分が癒されるのを感じた


ゆっくりと
閉ざした心が
水樹には

開いてゆくのを



< 35 / 128 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop