Salvation 〜救い〜
ミカ 1

アパート 3

ったく、本当失礼だよねぇ。



なんであの男はいっつもこうなのぉ。



ミカにあんな態度とるのぉ

あいつだけだよぉ。



メールだってさぁ

返ってくるのはぁ

せいぜい3回に1回。



マジ、信じらんなーい。



っていうかさぁ

ありえなくね

ミカがわざわざぁ

このアパートまで

来てあげてんのにぃ。



どんな用事か知んないけどぉ

ふつー キャンセルするっしょ

せっかく彼女が家まで来てくれてんだからぁ。



だいたいさぁ

お店だったらねぇ

みんなミカに

席に来て欲しいって

お金払うんだよ。



ムカムカしながらも

ミカはトシキの部屋に入って

帰りを待つことにした。



しかし部屋の中が

あまりにも寒いので

すみに放置されていた

ストーブを点火した。



部屋の中を見回して

またぼやき始めるミカ。



ほんっと悪いけどぉ

ミカ こんな安っちぃアパート

普段だったら

ぜーったいこないよ。



テーブルの上の灰皿を見つけて

タバコに火をつけて

ポシェットから

ケータイを取り出した。
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