甘めな年上彼氏
「あっ…
ありがとうございます。」
少し大きめな
上着からは
向井さんの匂いがする。
「こっち。」
と微笑んでから
向井さんは
あたしの手を握った。
車から離れて
木の間を向井さんに
連れられて歩く。
あたしの中では
好奇心と疑問と恐怖。
寒さはあったけど
向井さんに
握られてる手が熱かった。
ふと視界が広くなった。
木の道を抜けて
周りは広場のような
芝生が生えている。
「わぁっ――」
そして何よりも
目の前に町を見渡せる
景色が広がっていた。
イルミネーションが
キレイだった。