甘めな年上彼氏



「……な……いな。」


頭を誰かに撫でられた。

そして誰かに
名前を呼ばれている。


誰……??


薄く開けた目に
移ったのは
微笑んでいる向井さん。


「怜奈…??起きた??
もう着いたよ。」

「あ………」


寝起きだからかな??

頭がボーッとする。


「ふぁぁー」

大きな欠伸と伸びをした
あたしを見て
向井さんは笑った。


「時間あるから
ゆっくりでもいいよ。」

「はぁい。」



あ………
潮の匂いがする。

海の近くだもんね。


向井さんはずっと
あたしの頭を撫でていた。








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