倉庫の王様
その日はなんだかボケッとしてた。



龍ヶ崎のことばっかり考えてて、実は俺の方が惚れちゃってんじゃないかと思う。



「バイバイ宮さん!!」

「気をつけてな」

「宮さんもね~!!」



俺は今から一服しに行くだけだから。



決して、龍ヶ崎に会いに行くわけじゃないよ?



内ポケットに入ってるタバコを確認してから向かった体育館裏の倉庫。



カギ渡しとくかな…。



いや、これは俺がカギを無くした時のための予備!!



あくまでも予備って意味で合ガキって意味じゃねぇし!!



先に着いた倉庫で3本立て続けに吸ったタバコ。



もうねぇし!!



「こ、こんにちは…」

「おせぇ!!」

「ごめん…人がいたから…」



うぅぅぅぅ~…。



なんでかこんなにカワイく見えるぅ~…。



「と、隣どーぞ?」

「掃除しなきゃっ!!」

「うっせ。動揺してんな!!」

「だ、だって夢みたいじゃん!!」

「いいから早く座れって!!」

「ウギャッ…」



おとなしくなった…。



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