倉庫の王様
サチから聞いてた場所に車で向かった。



男なら素通りしてしまいそうなカワイイ感じの店構え。



『メンズ用シルバーあります』



手書きの貼り紙の字がやたらカッコイイ…。



勇気を出して中に入った。



「いらっしゃい」



コイツか!!



顎ヒゲ似合う…。



そして声のトーンも低め…。



筋肉質の腕にジャラジャラ着いてるシルバーとか…。



イケメンじゃねぇかよぉ~…。



「お兄さん、これ買わない?」

「は!?」

「どう?このデザイン」



革の財布…。



俺、コレ好きかも…。



「使い込んだらイイ味でると思うんだけど」

「革職人?」

「一応ね。お兄さんカッコイイから似合いそうだしさ」



なんか…。



男の俺でも惚れてしまいそうなんですけど…。



こんなのと一緒に働かせたくない…。



「ねぇ、買わない?安くするよ」

「か、買い…ます…」

「すげぇ~、売れた。お兄さん金持ち?」

「いえ…」

「嬉しいなぁ~。今日はいい日だよ」



勝手に思ってるだけだけど…負けてしまいそうです…。



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