倉庫の王様
父も大好きだけど先生も大好きなんだもん…。



だってあの先生があたしのものになったんだよ?



なんだか実感ないし、すぐに夏休みになっちゃったから会えてないし…。



たまに夜にテレビ電話をくれるけど…。



生の先生に会えるのは久しぶりだからワクワクしちゃう。



「父ちゃんと5歳しか違わないってマジで微妙なんだけど~…」

「それは父が若すぎるから仕方ないの」

「若い父は嫌い?」

「ううん、大好きだよ」

「サチ~!!」



あたしが14歳の時の子供だなんていまだに信じられないけど…。



父の実際の歳だし…。



免許証には誕生日書いてあるし…。



そろそろ本当に知りたいよ。



「あたしのママは生きてるの?」

「どっちでもいいじゃん」

「父はなんで独身なの?」

「サチのママが大好きだから」



だからそのママは生きてるのかって聞いてるのに…。



なんで何も教えてくれないんだろう…。



「あたしは父の実の子供?」

「そうだよ」



それだけでなんかどうでもよくなっちゃう…。



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