倉庫の王様
教頭がいるんじゃないかと思って…。



他の先生もいたりしたら…。



ドアを開けられなかったからか、内側から開いたドアから顔を出したのは羽賀先生。



「待って待って!!ちょっ…こっち!!」



初めて慌てる羽賀先生を見て確信した。



誰か他の先生がいる…。



そのまま外に出されたあたしは羽賀先生に連れられて人気のない廊下までやってきた。



「ダメだって。マジで焦った…」

「教頭先生ですか…？」

「そうだよ…。マジで…俺でよかったね…」

「ごめんなさい…」



そのまま羽賀先生が自販機でお茶を買ってくれた。



握りしめたお茶…。



羽賀先生の顔が見れない…。



「来るなら俺に連絡してくれない？」

「えっ？」

「先に手は打てるでしょ？遊和にも話し通すから」

「でも先生は…」

「完璧に忘れてるね、サッチンのこと」

「はい…」

「じゃあやめる？遊和を好きなこと」



そんなに簡単にやめられるもんならやめたいよ!!



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