倉庫の王様
言わなきゃいけないのに言い出すきっかけが掴めない…。



先生が嬉しそうなんだもん…。



「親御さんに連絡したんだろ?」

「うん、アユミさんに…」

「メシ食った?ってかバイト帰りか?」

「お腹は減ってないから大丈夫…。あの…」

「まず抱っこさして」



言い出すきっかけがぁぁぁ…。



なんでそんなに嬉しそうなの先生…。



「声も聞けないと思ってたら実物いたからなんかテンション上がる」

「そ、そう…?」

「もう遅いから風呂入って寝ようか」

「うん…」



どうしたらいい?



先生…あたしイブ君にバレちゃった…。



成り行き任せで一緒に入ったお風呂。



後ろから抱きしめてくれる先生…。



心が痛い…。



「ごめん…先生…」

「ん?なにが?」

「イブ君に…痛いとこ突かれてバレちゃった…」

「誰それ?」

「高橋伊吹ってバスケ部だった…」

「わかんね。って…バレた!?」

「ごめんなさい…」



やっぱり忘れてるみたいだね…。



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