倉庫の王様
そんなこと言わせてるのは俺か…。



「わかった…。別れよう…」

「ごめんね…。ごめんね先生っ…」

「そのかわり、俺はお前のこと、何があっても好きだから」

「ん…」



俺はどこにいてもお前のことを守って行きたい…。



だけど…今回ばかりはお前に守られるのかも…。



ごめんなサチ…。


でも俺は手放す気なんて絶対ないから。



卒業したら絶対迎えに行く。



絶対…。



「俺、頑張るから…」

「あたしも頑張る…」

「大好き。サチ…好きだ…」



涙の味がするキスは切なさしかなかった…。



だけど…これからちゃんと頑張らなきゃ…。



サチの気持ちは無駄にしない。



離れてたって俺はちゃんとサチのこと見てるから…。



強く抱きしめたサチの体をいつまでも離せなかった…。



離したくなかった…。



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