なんでも屋 神…第一幕
今まで黙って運転をしていたチンピラが、俺を鋭く睨みつける。



「あ?何だとこの野郎!テメーは黙って運転してればいいんだ三下!」



「止めろ、萩。お前が悪い。神は素人だ。それに、お前じゃ神には勝てない。」



萩と呼ばれたチンピラは暫く睨んでいたが、悔しそうに一礼して再び運転し始めた。



…自分より立場が上の者が白と言えば、鴉でも白と言わなければならない。ヤクザの世界も大変だ。



「神、お前昨日からこの街の異変に気が付かないか?」



昨日は寝てたし、今日の昼間だって特におかしい事はなかった。



「夜は出てないから分からない。」
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