なんでも屋 神…第一幕
[住谷組]とはそれ以来犬猿の仲となったが、戦況は圧倒的に俺達が有利だった。



ヤクザの面子、ケチなプライドが邪魔しているのだ。たかがガキ共相手に本気になるのは、他の組や組織に対していい笑いの種となる。



あれから二週間が過ぎ、相も変わらず[住谷組]の兵隊共をからかう日々が続いていた。



[住谷組]の車を見つけては挑発し、相手がドアを開けて出てきそうになると、隠れていた奴等が現れてドアを思い切り蹴る。



そして、ドアに挟まって動けない奴等を河川敷や山へ連れ去る。



事務所には爆竹や火炎瓶、催涙スプレー等を投げ込んで逃げる。



日本人の野次馬気質も手伝い、[cross]関係者以外も混ざって[住谷組]を襲うようになった。



[住谷組]を潰そうとしている噂はあっと言う間に広がり、本来は悪の部類に入る俺達に、民衆も自然とエールを送ってくれるようになる。



[cross]の名は天まで上がり、[住谷組]の名は地より深く沈んでいった。
< 164 / 309 >

この作品をシェア

pagetop