なんでも屋 神…第一幕

「…へっ…へへ。素人に人間が撃てんのか？…お前は人殺しになるんらぞ？良ひのか？」



まだ生きる望みを捨てられない花田に苛立った。


「歯がねぇのに器用に喋るもんだな花田…確かに、少し前の俺なら躊躇したかもな。最後に一言言っておく…あの世に行っても真美には近づくな。もし近づいたら、また俺がお前を追い込む…じゃあな。」





ドンッ。





戸惑う事無く引き金を引いた後、腕に撃った反動と、広い工場内に鈍い音が木霊する。



力無く横たわる花田を機械の中に落とし、次のチンピラを連れてこようとする俺の手を兄ぃが掴んだ。



「後は俺が殺る。お前がこれ以上手を汚す必要は無い。」



そう言うと、力任せに俺の持っていたトカレフを奪い、残りの三人を機械の上に連れて行く。



間もなく銃口から三回火を放ち、何事も無かったように戻ってくる兄ぃは、慣れたように機械の電源を入れ、スタートボタンを押して俺と工場を後にした。